XMでは同一口座内にて同じロット数の両建て取引を行った場合、ポジションの必要証拠金は「0」となります。ただし、FX通貨ペアとゴールド・シルバー以外の場合、50%の必要証拠金がないといけないので注意してください。
例えば、1ドル140円のときにレバレッジ100倍で1万ドルの買いと売りポジションを同時に持った場合、本来は各ポジションに約14,000円ずつの証拠金が必要です。XMでは両建て時に証拠金が相殺され、証拠金が0円になります。この場合、証拠金維持率が下がらないので、基本的にロスカットは発生しません。
FX、ゴールドおよびシルバーを両建てする際、両建てポジションの必要証拠金はゼロであるため、証拠金維持率が100%未満でもポジションを建てることができます。
引用元:XMTrading公式サイト
基本的に両建てして必要証拠金が0なら、ロスカットはされません。例外として、スプレッドが広がると一時的に含み損が発生するので証拠金が少ないとロスカットされるケースがあります。両建てしている時でも、資金に余裕を持っておくと安心です。また、両建てポジションを決済する際には注意点があります。注文はロングとショートをそれぞれ行えば良いですが、決済はやり方を間違えると損する可能性があります。本記事では両建ての損しない決済方法や口座凍結される禁止事項について解説します。両建ては特殊な取引なので、損しないために正しく理解しておきましょう。
「両建て解除」は、MT4/MT5取引プラットフォームで利用可能な機能で、同じ金融商品の2つの反対ポジションを同時に決済することができます。
その場合、買い注文は売り注文で、売り注文は買い注文で決済する必要があります。
この機能を使うメリットは、注文決済時のスプレッドを両取引で支払うことを回避できる点です。
引用元:XMTrading公式サイト
XMTradingの両建て解除方法【MT4/MT5別】
- 「注文変更または取り消し」をクリックする
- 注文種別の「両建て解除」を選択する
- 「複数決済」をクリックする
- 決済が完了
決済時は個別ではなく、注文画面から「両建て解除」を選択すれば、片方のスプレッドが0になるためコストを削減できます。
スプレッドとは:FX通貨取引時の「売値(Bid)」と「買値(Ask)」の差額のこと。例えば、ドル円を「買う価格」が150.002円で、「売る価格」が150.000円だった場合、その差額である「0.2銭」がスプレッドとなります。
決済するポジションを選択し右クリック→「注文変更または取り消し」をクリック


「注文種別」から「両建て解除:通貨ペアを指定」を選択
決済する通貨ペアを再度選択し「複数決済」をクリック。ポジションが決済されたか確認して完了。
XMTradingの両建てに関する禁止事項|バレたら口座凍結のリスクあり
両建て取引の禁止事項
- XM口座を複数利用した両建て
- 他FX業者を併用した両建て取引
- グループでする別口座間の両建て取引
- 違う通貨ペアで1つの通貨をヘッジする両建て取引
XMでは両建て取引で禁止事項が4つあります。禁止事項を違反した両建ては故意か故意でないか関係なく、バレると口座凍結や利益没収の可能性があります。しっかり確認しておきましょう。
①XM口座を複数利用した両建て取引
①XM口座を複数利用した両建て取引

まず最初の両建て禁止事項は、「複数口座を利用した両建て取引」です。最大8つまで口座開設できますが、両建て取引する場合は同一口座内に限定されていますので注意してください。
すべての取引口座においてポジションを両建てしていただけますが、二つの異なる口座間での両建てはできません。
引用元:XMTrading公式サイト
複数口座での両建て取引が禁止されているのは、XMが損する可能性があるからです。XMでは口座残高がマイナスにならないゼロカットシステムを導入しています。急激な値動きの際に複数口座で両建てすると、下記ケースが発生します。
ゼロカットとは:海外FXでよく採用されるシステムで、口座残高が万が一マイナスになった場合でも、追証を請求されずに残高をゼロまで補填(リセット)してくれる仕組みです。預けた資金以上の損失を負わないメリットがあります。
例えば、2つの口座それぞれ残高50万円の状態で買い・売りポジションを同数持つとします。ゼロカットシステムがあるXMでの損益は以下のようになります。
保有ポジション | 価格変動による損益 | お客様の損益 | XM負担分 |
---|---|---|---|
買い(A口座:残高50万円) | +100万円 | +100万円 | – |
売り(B口座:残高50万円) | -100万円 | -50万円 | -50万円 |
このようにゼロカットを利用した両建ては必勝法で、XMには損失しかないため禁止されています。
②他FX業者を併用した両建て取引
②他FX業者を併用した両建て取引

2つ目の両建ての禁止事項は「他のFX業者の口座を併用した両建て取引」です。
XM:ドル円で買いポジションを保有
他FX業者:ドル円で売りポジションを保有
他FX業者間での両建ては海外FX業者だけでなく、国内FX業者でも禁止されています。海外と国内の業者間でも違反になるので注意しましょう。一見、他の業者との両建て取引なら、バレないのでは?と思う方もいます。過去には両建て取引を行っていたのがバレて、利益の取り消しや口座凍結されてという事例が発生しています。リスクが大きいため、他の海外FX業者口座を利用した両建て取引は控えましょう。
③グループ(複数人)でする別口座間の両建て取引
③グループ(複数人)でする別口座間の両建て取引
3つ目の禁止事項は「グループ(複数人)でする別口座間の両建て取引」です。自分以外の第三者と口裏を合わせて、別口座で両建てをすると規約違反になります。
自分:ドル円で買いポジションを保有
知人:ドル円で売りポジションを保有
上記のようにポジションを持って、ゼロカットを利用すれば必勝法となり、XMには損しかありません。ばれなそうにも思えますが、XM側は取引履歴を確認しています。疑わしい取引があると、マークされ警告やペナルティの対象になるのでやめておきましょう。
④違う通貨ペアで1つの通貨をヘッジする両建て取引
④違う通貨ペアで1つの通貨をヘッジする両建て取引

最後の禁止事項は「違う通貨ペアで1つの通貨をヘッジする両建て取引」です。たとえば、「ユーロ円ロング、ユーロドルショート」でポジションを保有していた場合、ユーロのリスクヘッジの両建てと判断され、罰せられる可能性があります。この両建ては認めている業者もあり、手法として紹介されることもあるので注意してください。禁止事項を守って取引すれば、両建て取引はリスクヘッジで活用できます。次で、XMで両建てをするメリットも確認しましょう。
例えば、ユーロ円を買い、ユーロドルを売るなど違う通貨ペアを取引するとします。ユーロ円の買いはユーロの価値が上がると利益になり、ユーロドルの売りはユーロの価値が下がると利益になるペアです。このような相関性のある通貨ペアを両建てすると、一方の損失をゼロカットに任せ、もう一方で利益を得るような取引が可能になってしまいます。意図的にノーリスクで利益を狙うことができる1つの通貨をヘッジする両建て取引は禁止されています。
XMTradingの両建ては最強なの?
XMTradingでの両建ては、最強でもなく必勝法もありません。確かに一時的な損失を抑えるリスクヘッジにはなりますが、利益を保証するものでもありません。
両建てのルールを守り活用すれば取引の戦略としてはメリットもありますが、スワップポイント、予期せぬトレンド、資金効率などを考慮し、リスクを十分に理解した上で利用する必要があります。初心者が安易に手を出すのはおすすめできません。
両建て取引のメリット
- 必要証拠金が0になる
- 損益が固定されているのでメンタルコントロールできる
- 強制ロスカットにならない
- 長期と短期の取引を同時にできる
- XMポイントを貯めることができる
- 両建てナンピン手法でリスクヘッジがとれる
意図せず両建てしてしまった場合の対処法
XMTradingでは複数の口座でEA(自動売買)が利用できるため、思いがけず、複数口座で両建てしてしまう状況が起こり得ます。自分で認識してないうちに両建てが成立してしまっている場合でも、違反とみなされ口座凍結や利益没収などペナルティが課される可能性があります。EAを利用している場合は、口座管理を怠らず、常に取引内容を確認しましょう。意図せずに禁止されている両建てが成立していることに気づいたら、すぐさま両建ての解除をしましょう。この時、同時決済しないと証拠金がかかり、ロスカットの危険があるので注意が必要です。
XMの両建て・証拠金に関するよくある質問

XMの両建ての証拠金に関して疑問を解決します。
XMTradingの両建ては必要証拠金が0になる!ただし、禁止事項を理解しておこう
XMTradingの両建ては必要証拠金が0になります。ただし、両建ては中上級者向けなので、安易に使うのはやめておきましょう。また、特殊な手法なので禁止事項に注意してください。XMに規約違反と判断されると利益没収やアカウント凍結のリスクがあります。両建てを考えている方はXMTradingの両建てを徹底解説も合わせてご覧ください。注意点や上手な活用方法を解説しています。ThreeTrader調査では、XMでは口座開設するだけで13,000円のボーナスがもらえます。増額中のうちに口座開設して、ボーナスをもらうのもおすすめです。