XMTrading(XMトレーディング)の確定申告はThreeTrader同様、年間利益20万円以上の方は必須ですが、20万円以下や損益マイナスの方は不要。注意点として、海外FX以外の理由で確定申告する場合は20万円以下でも申告が必要です。また、20万円以下で確定申告不要でも住民税は自治体で申請しなければいけません。申告漏れがバレると、追加徴税や刑罰を科せられる可能性もあります。確定申告は、スマホで簡単にできます。本記事では、画像付きでわかりやすく確定申告の手順を説明しています。
海外FX確定申告の書き方・e-tax提出のやり方
- 国税庁サイトにアクセスする
- 税務署への提出方法を選択する
- 作成する申告書を選択する
- マイナポータルをインストールする
- マイナンバーカードを読み取って本人確認する
- 申告書を作成する
- 海外FXの利益を「雑所得」に入力する
- 控除を入力する
- 住民税の支払い方法を選択する
- 申告書を税務署に提出する
【まずはチェック!】XMTradingの税金・確定申告の一問一答

XMの確定申告に必要な書類リストと事前準備

XMTrading確定申告の必要書類
- マイナンバーカード
- 源泉徴収票(給与所得者のみ)
- 各種控除の証明書(社会保険料・医療費・住宅ローン)
- 経費の領収書
- 年間取引報告書(年間損益報告書)
XMTradingの必要書類は、マイナンバーカード・源泉徴収・各種控除証明書・経費の領収書・年間取引報告書の5点です。
マイナンバーカード
確定申告書提出時にはマイナンバーの記載と本人確認書類が必要です。e-Taxでオンライン提出する場合はマイナンバーカードがあるとスムーズです。書面提出の場合も申告書にマイナンバーを記入し、写しを貼付または提示しますので準備しておきます。
源泉徴収票(給与所得者のみ)
会社員やアルバイトで給与収入がある人は、源泉徴収票が必要です。年末調整後に勤務先から受け取る書類で、確定申告時に給与所得や源泉徴収税額を転記します。副業の申告でも本業の収入を申告書に記載する必要があるため、必ず用意してください。
各種控除の証明書(社会保険料・医療費・住宅ローンなど)
生命保険料控除証明書、地震保険料控除証明書、小規模企業共済掛金証明書など、所得控除に関する証明書類です。給与所得者なら年末調整で提出済みの場合もありますが、医療費控除や寄附金控除(ふるさと納税)を申告する場合は領収書や受領証などが必要です。漏れなく準備しましょう。
経費の領収書
海外FXで経費にできるもの一覧
- iPhone、スマホの本体代
- トレードに使うPC、ディスプレイ、机、椅子
- 家賃(賃貸)、固定資産税(持ち家)
- 通信費(Wi-Fi代、スマホ代)
- 取引手数料
- FXに関するセミナー、書籍
- VPS、自動売買ツール(EA)
- 税理士への相談料、確定申告書の作成料
- 交通費、宿泊代
- 飲食、交際費
- 文房具、事務用品
FX取引のために要した費用の領収書やレシートも保管しておきます。後述する通信費や書籍代、セミナー代など経費として計上可能なものは、日付・金額・内容が分かる形で整理しましょう。確定申告の提出時に領収書そのものは添付不要ですが、税務調査で確認される場合があります。経費を計上するなら証拠資料を1〜5年保管するルールがあるため注意してください。
年間取引報告書(年間損益報告書)
確定申告には年間取引報告書(年間損益報告書)も必要です。年間取引報告書とは、その年の利益額を証明する書類として保管します。提出義務はありませんが、調査が入った時に必要になります。年間取引報告書は、MT4/MT5から簡単に発行できます。
年間損益計算の方法はこちら
- 年間取引報告書を取得する
まずXMの会員ページから年間取引報告書(口座履歴)を取得しましょう。期間を1月1日~12月31日に指定して検索すれば、その年の全取引結果(利益・損失の合計)が表示されます。複数の口座を持っている場合はそれぞれで取得し、後で合算します。 - 年間利益・損失額を算出
ダウンロードした取引報告書から、その年の確定した損益の合計を計算します。XMでは決済済みの取引の損益のみがその年の利益額となります(含み益・含み損は申告不要)。報告書に「純損益」「クレジット」などの欄がありますが、基本的に純損益の合計=その年の利益(または損失)です。もし同一年内に他の海外FX業者での利益もある場合は、その利益とXMの損益を合算してください。同じ雑所得(総合課税)の範囲内であれば損益通算が可能です(海外FX同士や仮想通貨との損益は通算可)。 - 利益から経費を差し引く
算出した利益額から、後述するトレード関連の必要経費を差し引いて課税所得金額を計算します。経費を差し引いた後の所得が前述の20万円/48万円以下で収まる場合、所得税の確定申告が不要になるケースもあります。このように必要経費の計上は節税上重要です。計算結果、利益ではなく年間損失になった場合は、その年の確定申告義務はありません。ただし海外FXの場合、損失の翌年繰越はできない(国内FXは3年繰越可だが海外FXには適用なし)ため、損失の年に申告しても税金の繰延効果は得られない点に注意しましょう。
XMTrading確定申告の書き方|e-tax提出のやり方まで解説

XMTrading確定申告のやり方
- 国税庁サイトにアクセスする
- 税務署への提出方法を選択する
- 作成する申告書を選択する
- マイナポータルをインストールする
- マイナンバーカードを読み取って本人確認する
- 申告書を作成する
- 海外FXの利益を「雑所得」に入力する
- 控除を入力する
- 住民税の支払い方法を選択する
- 申告書を税務署に提出する
本記事では、国税庁HPから書類作成、e-Tax(スマホ)で税務署に提出する方法を実際の画像を使って解説します。
次に、税務署への提出方法を選択します。マイナンバーカードをお持ちの方は、「スマートフォンを使用してe-Tax」が便利でおすすめです。

e-Taxは送料、添付資料が不要で提出から反映される期間も短くなります。また、個人事業主で青色申告している方は控除額が最大65万円になるので、絶対にe-Taxを利用しましょう。
e-Taxと書面提出の違い

マイナンバーカードが無い方は「印刷して提出」を選択し、税務署に直接提出も可能です。今後、マイナンバーカードを利用する機会が増えてくる可能性があるため、今のうちに作成しておくのをおすすめします。
次に、作成する申告書の種類を選択します。事業所得・不動産所得がある方以外は、「所得税」をタップしてください。

事業所得・不動産所得がある方は、「決算書・収支内訳書(+所得税)」を選択し、決算書・収支内訳書の作成後に所得税の申告書を作成します。
(青色申告者向け)決算書・収支内訳書の作成方法
青色申告で控除(最大65万円)を受けるには、決算書・収支内訳書の作成が必要です。(国税庁HPにも作成例が掲載されています)
「青色申告決裁書」を選択します。(現金主義により青色申告される方は現金主義用、白色申告の方は収入内訳書を選択します)

作成する決算書の種類を選択します。該当する決算書を選択し、入力してください。

決算書に数字を入力したら、貸借対照表が一致していることを確認しましょう。「不一致」になっている場合、入力に間違いがあります。必ず資産と負債が一致するように修正してください。

最後に、納税者の個人情報・納税する税務署情報を入力します。


入力が完了したら、「所得税」をタップして申告書類を作成していきましょう。

次に、マイナポータルをインストールして、QRコードをスマホで読み取ります。事前にマイナポータルの利用者登録を完了している方は「マイナポータルと連携する」、それ以外の方は「連携しないで申告書等を作成する」をタップしてください。

スマホにマイナポータルアプリをインストールして、QRコードを読み取りましょう。読み取りが完了すると、次に進めます。


次に、スマホでマイナンバーカードを読み取ります。読み取り方法を選択し、「スマートフォンで読み取り」をタップしてください。


マイナンバーカード上にスマホを置くと、本人確認が完了します。以上で、マイナンバーカードの連携は完了です。ここから確定申告書を作成していきます。「申告書等を作成する」をタップしてください。
ここから、確定申告書を作成していきます。「次へ進む」をタップしてください。

続いて、確定申告書の提出方法を選択します。スマホで提出する方は「e-Taxにより税務署に提出する。」を選択してください。また、申告内容に関する質問(3つ)にも回答しましょう。

次に、各所得を入力していきます。海外FXの利益は「雑所得」、会社員の給与は「給与所得」に入力します。開業届を出している個人事業主で副業収入がある方は「事業所得」も忘れず入力してください。

海外FXの種目は、その他で「証拠金取引」と入力します。業務に該当しますか?は「いいえ」を選択し、海外FXの利益・経費を入力します。(源泉徴収税額は記入不要です)

所得の生ずる場所、報酬などの支払者は海外FX業者の住所と業者名を記入します。下記を参考に、入力してください。複数業者ある場合は、「続けてもう1件入力」から記入しましょう。
海外FX業者 | 住所 | 業者名 |
---|---|---|
XMTrading | Eden Plaza,Eden Island,Republic of Seychelles | Tradexfin Limited |

会社員は給与所得も入力しましょう。会社からもらった源泉徴収票を準備して、画面の指示通りに数字を入力してください。

他に、株式投資や国内FXの利益がある場合も申告が必要です。(株式投資は源泉徴収ありを選択していれば不要)国内FXは「先物取引に係る雑所得等」に入力しましょう。

次に控除を入力します。会社員は源泉徴収票に記載された社会保険料を必ず入力してください。また、ふるさと納税した方は「寄付金控除」に入力しましょう。

すべて入力したら、納付する金額が表示されます。

次に、住民税の支払い方法を選択します。「住民税・事業税に関する事項」をタップして、選択画面に移動します。

会社にバレたくない方は「自分で納付」を選択しましょう。自分で納付にチェックしないと、住民税が増えて会社にバレます。少額であればバレる可能性は低いですが、自分で納付がおすすめです。

最後に、e-Taxで税務署に申告書を提出します。マイナンバー(12桁)を入力して、作成した書類を「帳票表示・印刷」から確認しましょう。


決算書等の送信は「上記以外」、マイナンバーカードの認証方法は「QRコード」を選択します。


最後に「送信を実行する」をタップしたら、確定申告書が税務署に提出されます。間違いがないか確認し、提出したら完了です。

以上でXMTradingの確定申告は完了です。確定申告については国税庁HPでも、利用方法やよくある質問が見れます。初めての方は不明点があると思いますので参考にしてください。
XMTradingの確定申告に関する注意点
XMTradingの確定申告に関する注意点
- 間違いに気付いたら、すぐに申請し直さないといけない
- 損失繰越はできない
- 経費の領収書・年間取引報告書は5年間保管する
間違いに気づいたらすぐに再申請が必要
確定申告後に間違いに気づいた場合は、速やかに「訂正の申告(修正申告)」または「更正の請求」を行う必要があります。放置して税務署から連絡が来てから修正すると、無申告加算税(最大20%)や重加算税(最大40%)が課される可能性があります。利益の出た年に間違いがあると、数年分さかのぼって調査されることもあるので注意しましょう。
過去分と損益通算はできない
国内FXとは異なり損失の繰越控除(翌年以降に持ち越して利益と相殺)はXM含む海外FXには認められていません。そのため、「損失を申告しておけば翌年の税金を安くできるのでは?」という国内FX的なメリットはありません。強いて言えば住民税非課税の申告などで自治体に所得ゼロであることを届け出る程度。翌年大きな利益が出ても前年の損失と相殺はできませんのでご注意ください。なお、年内に他の雑所得(たとえば他の海外FX利益や仮想通貨所得)があれば損益通算はできますので、そうしたケースでは申告して通算するメリットがあります。
経費の領収書・年間取引報告書は5年間保管する
日本の所得税法では、確定申告で申告内容を証明するために必要な書類(帳簿や領収書など)を一定期間保管しておくことが義務付けられています。白色申告(個人事業主・フリーランスなど)の場合は、5年間保存。青色申告の場合は、7年間保存が基本です。
ただし、個人の場合は「白色」「青色」かを問わず、所得税の申告書類や領収書等は最低5年間は保管が必要とされるケースが多いです。会社員(給与所得者)であっても、副業や投資で確定申告をするのであれば、領収書類や取引記録の原本(またはデータ)は5年を目安に保管しておくと安心です。
XMの税金計算方法|計算ツール・シミュレーション
海外FXの税制区分は雑所得に区分され、総合課税で計算します。税率は本業、海外FX、その他雑所得の合計によって決まり、最大で所得税45%。住民税は一律10%(現在は復興所得税2.1%もあり)を合わせると、最大税率は55%程度になります。
課税所得と税率(所得税+住民税)
課税所得 | 税率(住民税10%含む) |
---|---|
~195万円 | 15% |
195~330万円 | 20% |
330~695万円 | 30% |
695~900万円 | 33% |
900~1,800万円 | 43% |
1,800~4,000万円 | 50% |
4,000万円~ | 55% |
例えば、本業所得が500万円、海外FX所得が100万であれば、合計所得600万になります。この場合の税率は30%(所得税20%、住民税10%)です。よくある勘違いとして、600万円に30%の税率が課せられると思ってしまうことがあります。実際は、330万円~600万円の270万円分に30%が課せられ、195~300万円の105万円に20%が課せられと、段階的に計算していく必要があります。
段階的に計算していくのは煩雑なので、所得税の速算表を使用しましょう。速算表をみて、税率をかけた後に控除額を差し引くと所得税が簡単に算出できます。
税金の速算表
課税される所得金額 | 税率(住民税10%含む) | 控除額 |
---|---|---|
1,000円 から 1,949,000円まで | 15% | 0円 |
1,950,000円 から 3,299,000円まで | 20% | 97,500円 |
3,300,000円 から 6,949,000円まで | 30% | 427,500円 |
6,950,000円 から 8,999,000円まで | 33% | 636,000円 |
9,000,000円 から 17,999,000円まで | 43% | 1,536,000円 |
18,000,000円 から 39,999,000円まで | 50% | 2,796,000円 |
40,000,000円 以上 | 55% | 4,796,000円 |
所得600万円の場合
所得税:600万円×20%-(控除額42万7,500円)=77.25万円
住民税:600万円×10%=60万円
合計:137.25万円 と計算します。
実際は、復興特別所得税(2.1%)やふるさと納税、医療費控除などで税金は変化します。ただ、おおまかにいくら税金を支払う必要があるか目星はつきますので、一度計算してみましょう。
※国内FXの場合は分離課税なので、本業所得と分けて考えます。国内FXは所得に関わらず税率は一律で20.315%です。
収入
控除
シミュレーション結果
※各項目は令和6年分(2024年)の計算方法を適応し、概算値を算出しています。
※確定申告の有無により寄付金控除(ふるさと納税)の計算が異なるため、所得税と住民税が異なる場合があります(合計額は同じになります)。
※住民税は10%で計算しています。
※このツールは、情報提供のみを目的として提供されており、正確性や完全性を保証するものではありません。本ツールの使用によって生じたいかなる損失や損害についても、当社は一切の責任を負いません。特に、税金やその他の財務については、専門家に相談することをお勧めします。
XMの税金対策|節税のポイント
XMの税金対策9選
- FX関連の費用を経費計上する
- 所得控除を利用する
- 他の雑所得と損益通算する
- 配偶者、家族にトレードしてもらう
- 取引手数料がかかる口座タイプを使う
- 両建てで利益を一時的に減らす
- 含み益を確定しない、含み損を確定する
- 法人化して税率を下げる
- 税金が少ない国へ移住する
海外FXの節税対策には、通信費やVPS代などの経費計上、所得控除の活用、他の雑所得との損益通算が有効です。法人化による税率の引き下げも検討できますが、家族名義運用や両建てでの操作的節税は税務上リスクがあります。正しい方法で、実態に即した節税を行うことが重要です。
節税対策の詳細解説はこちら
①FX関連の費用を経費計上する
海外FXの税金対策1つ目は、FX関連の費用を経費計上して節税する方法です。FXに関する費用はすべて経費にできるので、スマホ・Wi-Fi代や家賃の一部も計上できます。
海外FX・国内FXで経費にできるもの(代表例)
- iPhone、スマホの本体代
- トレードに使うPC、ディスプレイ、机、椅子
- 家賃(賃貸)、固定資産税(持ち家)
- 通信費(Wi-Fi代、スマホ代)
- FXに関するセミナー、書籍
- VPS、自動売買ツール(EA)
他にも交通費や飲食代も経費にできますが、多くの方が計上できそうなのは上記のとおりです。もし購入予定があれば、利益が出た年に買って経費計上した方がお得になります。注意点として、スマホ代や家賃は全額ではなく、FXに関する割合で経費計上しましょう。例えば、10畳の家のうち1畳分使っているから家賃の10%を経費にします。税金を払いたくないからと言って、なんでも経費にすると国税庁の調査が入る可能性があります。追加徴税や脱税で逮捕されるリスクがあるので、誰が聞いても妥当と思われる範囲で経費計上しましょう。
②所得控除を利用する
海外FXの税金対策2つ目は、所得控除を利用して節税する方法です。代表的な所得控除は、社会保険料控除や寄付金控除(ふるさと納税)、配偶者控除、基礎控除があります。
所得控除は、経費同様に所得から差し引けるので、節税に繋がります。会社員の場合、FXしていなくても節税になるので、漏れなく控除は使いましょう。例えば、年間10万円以上の医療費を支払った方、ふるさと納税した方、配偶者がいる方は税金を減らせます。節税額は所得税率によりますが、税率30%の人なら10万円控除できると3万円も税金を減らせます。国が教えてくれないので、自分で該当する控除を理解しないといけません。税金は難しいので敬遠しがちですが、少し知識を付けるだけで数万円~数十万円変わってくるので、基本だけでも理解しておきましょう。
③他の雑所得と損益通算する
海外FXの税金対策3つ目は、他の雑所得と損益通算して節税する方法です。他の雑所得とは、仮想通貨やアフィリエイト、せどり、クラウドワークスなどの副業収入を指します。もし、海外FX同じ雑所得で損失があれば、損益通算して海外FXの税金を減らせます。ただし、その年の損益しか合算できないので注意してください。昨年発生した仮想通貨の損失と今年得た海外FXの利益は、損益通算できません。
④配偶者、家族にトレードしてもらう
海外FXの税金対策4つ目は、配偶者・家族にトレードしてもらって節税する方法です。これは、所得を分散して所得税率を上げすぎないためのやり方です。海外FXの所得税率は、会社員の収入と海外FX利益の合計額で決まります。課税所得が増えると税率が上がり、税率は最大55%です。
課税所得と海外FXの税率
課税所得 | 海外FXの税率(住民税10%含む) |
---|---|
~195万円 | 15% |
195~330万円 | 20% |
330~695万円 | 30% |
695~900万円 | 33% |
900~1,800万円 | 43% |
1,800~4,000万円 | 50% |
4,000万円~ | 55% |
つまり、配偶者や家族にトレードしてもらうことで所得を分散すれば、同じ利益でも税率を上げられます。例えば、会社員収入の課税所得270万(年収400万円相当)、海外FXの利益100万円で考えてみましょう。
通常は、課税所得が270万+100万円=370万円なので、税率は30%です。一方、半分を配偶者にトレードしてもらって利益50万円に抑えれば、課税所得320万円で税率は20%に減らせます。配偶者・家族の年収が極端に多い場合は意味ないですが、日本の平均的な家庭なら効果があるやり方です。また、配偶者・家族の年収が少ない場合は、すべてトレードしてもらう方法もあります。注意点として、必ず本人がトレードしましょう。ある程度の知識を教えるのは問題ないですが、最終的にトレードするのは本人でないといけません。名義だけ借りてトレードするのは禁止です。
⑤取引手数料がかかる口座タイプを使う
海外FXの税金対策5つ目は、取引手数料がかかる口座タイプを使って節税する方法です。なぜなら、海外FXの取引手数料は経費計上できるからです。取引手数料とは、スプレッド以外にかかるコストで、海外FXの低スプレッド口座によくあります。スプレッドは取引の損益に含まれるので経費にできないですが、取引手数料は別途かかるコストなので経費計上できます。節税額は所得税率によりますが、税率20%で取引手数料50万円かかった人なら10万円も節税できます。実質、取引コストが20%オフになるので、利益が出る人は低スプレッドで取引手数料がかかる口座タイプを選びましょう。
スプレッドとは:FX通貨取引時の「売値(Bid)」と「買値(Ask)」の差額のこと。例えば、ドル円を「買う価格」が150.002円で、「売る価格」が150.000円だった場合、その差額である「0.2銭」がスプレッドとなります。
⑥両建てで利益を一時的に減らす
海外FXの税金対策6つ目は、両建てで利益を一時的に減らして節税する方法です。ただし、リスクがあるので、節税以上に損する可能性があることを理解しておきましょう。やり方は年末に同じ口座内で両建てして、年内に損失ポジションを決済、利益ポジションは年明けに決済するだけ。厳密には、税金の先延ばしですが、資金効率や来年損失が出る可能性を考えると有益なやり方です。注意点として、年明けまで保有したポジションが逆行すると、損します。節税する以上に損したら意味が無いので、事前にリスクを理解した上で実践してみてください。
⑦含み益を確定しない、含み損を確定する
海外FXの税金対策7つ目は、含み益を確定しない、含み損を確定して節税する方法です。これも利益を先延ばしにして、税金を先延ばしにできます。年内に含み損を確定する方法は「損出し」と呼ばれ、株やFX界隈では一般的な節税のやり方。実際は、税金の支払いを来年に延ばしているだけですが、資金効率を考えると必須です。やり方は簡単で、年内に含み損を確定して、年明けに買い戻すだけ。スプレッドは余分にかかりますが、それ以上に効果があるので、私は毎年やっています。FXだけでなく、個別株や投資信託を持っている方も活用してみてください。
⑧法人化して税率を下げる
海外FXの税金対策8つ目は、法人化で税率を下げて節税する方法です。これは、年1,000万円以上稼ぐ専業トレーダーや、課税所得が毎年1,000万円を超える方におすすめのやり方です。法人化すると税率は最大で約33%なので、個人口座で課税所得900万円を超える方は法人口座を作った方がお得。実際に、月数百万円稼ぐ専業トレーダーは法人化している方が多いです。注意点として、利益が安定するまでは安易に法人化しない方がいいです。なぜなら、法人化すると、これまでかからなかった費用・手間が発生するからです。例えば、法人設立や税理士さんへの依頼費、諸手続きなどデメリットもあります。法人化は年間2,000万円稼いだり、毎年安定して利益が出ていて節税効果が大きい方だけにしておきましょう。
⑨税金が少ない国へ移住する
海外FXの税金対策9つ目は、税金が少ない国へ移住して節税する方法です。例えば、オリエンタルラジオの中田敦彦さんが移住したシンガポールなどがあります。シンガポールの所得税は最大22%、法人税は最大17%で、日本と比べて半分程度です。もちろん、家族や仕事の関係で万人受けする方法
XMの確定申告に関するよくある質問

XMの確定申告に関するよくある質問を紹介します。
XMTradingの確定申告まとめ
海外FX確定申告のやり方4選
- 国税庁HPで書類作成し、e-taxで提出する
- 会計ソフトを使って書類作成し、e-taxで提出する
- 税務署に行き、その場で書類作成して提出する
- 税理士さんに依頼する
XMTradingで年間20万円以上の利益が出たら、確定申告しましょう。海外FXは国内と異なり税制が複雑ですが、ルールを正しく理解し、早めに準備すれば怖くありません。本記事を参考に、損益の計算や必要書類の整理を進め、安心して確定申告に臨んでください。国税庁HPの確定申告書等作成コーナーから無料で手続きます。時間がない方は税理士に依頼するのが確実ですが、費用がかかります。自分で学びながら進めたい方は税務署の窓口へ。ただし待ち時間には注意しましょう。